【注文住宅の失敗事例】間取り、収納、設備で失敗…
注文住宅でよく起こってしまう間取りの失敗。そんな失敗を防ぐ方法をリサーチしました。
注文住宅の間取りの失敗を防ぐ方法
間取りの失敗を防ぐためには、生活するときのことを考えておくことが重要になります。
主婦の意見を取り入れよう!
間取りの失敗を防ぐためには、主婦の意見を取り入れることをおススメします。子育て、家事など旦那さんと比べ、主婦が生活に密着することが多いためです。問題点も主婦目線から見た方が見つかりやすいですよ。例えば
- キッチンスペースは料理の際に問題はないか?
- 洗濯物を干すバルコニーの大きさは十分か?
- 洗濯機の場所、バルコニー、収納スペースの距離が遠くないか?
などが挙がるでしょう。こういったことは間取りを決める際にしっかり考えておきましょう。
イメージを伝え、プロに任せるのも一策
設計をする方は、家を造るプロです。自分が重視したいことを伝え、ざっくりとしたイメージを伝えるだけでも、家を設計してくれます。設計を見て、気になることがあればその都度微調整もしてくれます。
ただその場合、ハウスメーカーを選ぶ時点で、相談に何度も乗ってくれる会社を選ぶことが重要になります。「また調整か…。」なんて態度が目に見える人が相手だと、相談もしづらいですもんね。
また営業担当の方でも、経験豊富なら、生活を良くするための提案をしてくれることもあります。そういったハウスメーカーを選べると、自分だけで考えるのでなく、ハウスメーカーとの二人三脚でいい家を建てられるでしょう。
間取りの失敗の原因を探る!
間取りの失敗の原因として、全てを自分で決めようとしてしまうことが挙げられます。
あったら便利を考えすぎる
自分で間取りを決められるため「こんなのあったら便利だね」とたくさんのアイディアが浮かぶと思いますが、あったら便利よりもこれがないと不便を考える方が、家づくりは成功しやすいです。
家の間取りも大きさが決まっている以上、あったら便利を取り入れすぎると、どこかでしわ寄せが来ます。その結果、生活に必要なものを圧迫してしまっては意味がありません。
生活を意識していない
注文住宅を建てるときに一番楽しいのは、間取りを決めるときです。楽しさのあまり、生活するときを意識せず、見た目に走ってしまう傾向が多くみられます。
例えば、玄関を吹き抜けにした場合は、見た目は非常にいいですが、空調効率が悪く、夏はムワンとした暑さが、冬は冷たい空気がお出迎えをするような状況になります。夏暑く、冬底冷えの盆地に家を建てる場合などは、こういった玄関は避けるべきかもしれません。
間取りの失敗での体験談in三重
間取りで失敗した人の体験談を見てみましょう。
階段下収納は扉の位置が重要
階段下のスペースを有効に使おうと、収納を作りました。ところが、収納の扉を開けると、一部が、ちょうど階段下の斜めになっている部分にあたってしまうため、完全に四角い空間として使えないことに気づきました。階段下のスペースが有効活用できると思ったのですが、無駄なく使うためには、収納の扉の位置や区切り方をもっと工夫すべきだったと思いました。
明かり取り用の窓が機能していない
昼間、電気をつけなくてもいいように、リビングに明かり取り用の小さな窓を2つつけました。ところが、リビングに大型のテレビを置いたところ、この小窓からの光が、テレビ画面に映り込むという事態に。昼間、テレビを見るときにはこの光が非常に煩わしく……。明かり取り用の窓のため、カーテンはつけていないので、いまはクッションを置いて、窓からの光を防いでいます。見栄え悪く、結局、昼間も電気をつけることになってしまいました。
コンセントの位置が失敗
家具などの配置によって、使えなくなることがあるので、コンセントは多めにした方がいいと聞いていて、洗面台周りも意外と電気を使うと聞いていたので、コンセントを増設しました。洗面台からの水はねも考慮して、コンセントの位置を高めに設定。ここまではよかったのですが、ちょっと洗面台寄りになってしまい、洗面台の鏡を開けると邪魔になってしまうことがわかりました。壁の厚みを考慮しなかったのが原因ですが、もう少し手前につければよかった。
吹き抜けリビングは予想外に寒かった
明るくて広々した空間にしたいと思い、リビングを吹き抜けにしました。昼間は明るいし、陽射しも差し込んで、気持ちのいい空間になり、イメージ通りで満足していたのですが、予想外だったのが、夜の寒さ。とくに冬は、暖房をつけっぱなしでいないと過ごせないことが多く、冬以外でも、暖房をつけていることがあります。また、音が響くので、2階のテレビの音も気になってしまいます。
玄関のスペースを狭くしすぎた
リビングを少しでも広くしようと、玄関のスペースを削りました。けれども、実際に住んでみると、荷物がたくさんあるときは出入りするのが大変で、友だちを呼んだ時や雨の日なども、スペースが狭いので困っています。
このような失敗をしないためにも、でき上がりをしっかりイメージしながら、施工会社とじっくり相談して設計を進めましょう。完全自由設計ができる施工会社ならば、収納やコンセントの位置も、細かい部分までこだわって作ることができます。
収納で失敗しないために注意したいポイント
収納は家にはなくてはならない大切なスペースです。少なすぎると部屋が物であふれてしまいますし、多すぎると部屋などのスペースを圧迫してしまいます。 バランスよく収納スペースを確保するために、気をつけたいことをご紹介します。
荷物の量を把握する
まず大切な作業が、収納にどれぐらいのスペースを確保すれば良いのかを知ることです。そのために、どれぐらいの量の荷物を収納する必要があるのかを把握しておきましょう。
今お住まいの収納スペースには、どれぐらいの量の荷物が収納されているのか。収まりきらない荷物がある場合は、それを収納するために、あとどれぐらいのスペースが必要か、などをしっかりと把握しておくのです。
生活動線を考えながら収納場所を決める
家族それぞれの生活動線を考えながら収納を決めることで、収納の失敗は少なくなります。例えば、玄関にコートクロゼットを作っておけば、靴を脱いだ後、すぐにコートを収納できるので、帰宅後すぐにリビングでくつろげます。
主婦にとっては、家事動線がスムーズになるような収納スペースが確保できると、毎日の家事も楽しくなるかもしれませんよね。 家族それぞれの荷物、そしてどの場所に何を収納するのか、といったことを、図面を見ながら検討しておくことで、収納の失敗は少なくなります。
収納で失敗した原因は?
せっかくの家づくりなのに、収納で失敗してしまうのはなぜなのでしょう?
これからの生活のことを考えていなかった!
家が完成し生活をはじめてからも、家族の形はさまざまに変化する可能性があることを考えなくてはいけません。今後、家族が増えるかもしれませんし、子供がいる方は子供の成長で荷物が増える可能性もあります。夫や妻が何か新しい趣味をみつけるかもしれない、などなど。家族の形は変わってゆくものです。
今現在の荷物の量だけ収める収納ではなく、少し余裕を持った収納スペースを確保することがおすすめです。
収納スペースは広ければ良いわけではない
収納スペースが足りないといった事態を避けるために、広めの収納スペースを確保することを考える方もいると思います。
しかし、収納スペースは広ければ良いわけではないようです。広すぎることで、逆に収納しづらくなって後悔しているといった意見もあります。例えば、奥行きのある収納スペースを作ったけれど、奥が暗くて見えない、奥の荷物が取り出しにくくなる、大きなものは良いが小物が収納しづらい、などです。
収納を多くつくりすぎてしまった!
たくさんの収納を確保したいからといって、あちこちに収納スペースを作りすぎてしまうと、それも失敗となる可能性があります。
細かく収納スペースを作りすぎてしまったことで、部屋のスペースを圧迫してしまいますし、どこに何を収納したのかがわからなくなってしまう、といったことがあります。収納スペースは多ければ良い、というわけではないようです。やはり事前に収納する予定の荷物について把握し、収納場所などについても大まかに決めておいた方が安心ですね。
収納に関する失敗談
収納で失敗してしまった方の体験談をご紹介します。
- 十分にあると思っていたけれど、実際に収納してみると足りない。
- パントリーの奥行きをとりすぎてしまい、小さい食材が隠れてしまう。
- ロフト収納をつくったが、階段で上り下りするのが面倒。
- 広めのクローゼットを作ったが、風通しが悪くカビなどが心配。
多すぎても少なすぎても不便になってしまう収納スペース。快適な家づくりのためには、収納のことも家族で真剣に検討することが大切なのです。
設備の設置に関する失敗を防ぐ方法
設備に関しては、暮らしてみないとわからないことも多いため、実際に失敗した方の意見が大変参考になります。失敗した!と感じている方の意見を元に、失敗を防ぐ方法をご紹介します。
照明のスイッチも大切!
ついつい業者にお任せしてしまいがちなのが、照明のスイッチの位置です。実際に生活をしてみないと想像がつかない方も多いかもしれませんが、生活動線に沿った位置にスイッチがないと、不便を感じながら生活することになってしまいます。
また、小さな照明があちこちにある家はおしゃれなのですが、実際に生活してみると、電球の交換が面倒だったり、電気代が驚くほど高くなる、といったことがあります。つい見落としがちですが、そういったことも事前に把握しておく方が良いですね。
その設備は本当に必要?
設備の失敗に関しては、つける必要がなかったものをつけてしまった、といった失敗も目立ちます。例えば浴室暖房乾燥機。昼間は仕事で家をあけるため、部屋干しが多い家庭の場合、つい付けたくなる浴室暖房乾燥機ですが、乾燥中はもちろん浴室は使えませんし、衣類が乾燥するまでは、結構な時間がかかってしまいます。そのため、せっかく設置したのに1度しか使用してない、なんていう家庭も。
せっかくの注文住宅なので、新しい設備をあれこれ付けたくなってしまいますが、本当に必要なのか、その設備は家族の生活に合っているのかは、しっかり調べておく必要があります。
設備に関する失敗の原因とは?
設備に関して失敗してしまう原因には、業者任せにしすぎてしまうことが大きいようです。
業者任せにしすぎてしまった
もちろん業者は家づくりのプロですから、家のことなら、どんなことでも相談できます。初めて注文住宅を建てる方にとっては、そういったアドバイスは大変参考になるものです。
しかし、実際に家で生活をするのは業者ではなく、自分たち家族です。業者には見えない部分がたくさんあるのです。業者の意見を参考にするのはもちろんですが、やはり最後に決定をするのは自分たち家族です。家族の生活スタイルを反映させた設備を設置するようにしましょう。
生活スタイルをきちんと確認していなかった
生活スタイルに合わないものを設置してしまった場合、せっかくお金をかけて設置しても、使用せず放置するといったことになりがちです。設備に関しては、設置を検討する前に必要なものなのか、必要ではないものなのか、をしっかりと検討する必要があります。
設備に関する失敗談
設備で失敗した方々の体験談を集めました。
- パソコンを設置したがLANや配線を打ち合わせておらず、配線が部屋を横断する形に。
- 照明のスイッチの場所が入り口から遠く、暗い部屋に帰ってきても照明までなかなかたどりつけない。
- 食洗機を付けたのは便利だったが、コンパクトにしたくてサイズを小さくしたため、全部の食器が入りきらない。そのため一晩に何度も使わなくてはならないことに。
せっかくの家の設備、やはり満足行くものにしたいですよね。失敗をなくすためには、建築前に家族の生活動線についてなど、しっかりと話し合っておく必要がありそうです。
コンセントの位置は検討しておく
注文住宅の場合、入念な打ち合わせを経て最適なマイホーム建築のプランニングを行ないます。部屋の間取りや窓の位置・向きなどの大きなところから始まり、コンセントの位置や数まで相談に応じて適切な対応をしてくれるでしょう。
注文住宅業者の方が図面に沿ってコンセントの数や配置は決めてくれますが、このとき提案してくれるのは図面に沿った配置ということに注意が必要です。
家族の人数や生活スタイルはそれぞれなので、実際にどのように生活するのかをイメージすることで、不便のないマイホームづくりに活かしましょう。
生活スタイルをイメージする
コンセントの配置を決める際に、最初の基準となるのが家具・家電の配置です。特に冷蔵庫や洗濯機、電子レンジといった白物家電は一度配置した後は移動する機会が少ないもの。大よその間取りが決まって図面をもらえたら、生活スタイルの中でメインに使う家具・家電を配置してみましょう。
家具を置いたときのイメージ
寝室
寝室となる部屋にベッドを置いたときを考えてみましょう。ベッドは部屋の四隅に合わせて配置した場合、コンセントも四隅に近い位置にあるとベッドが邪魔で使い勝手が悪くなってしまいます。
枕元にはベッドライトやスマホの充電器を配置する方も多く、1日の終わりに不便さを感じるのは避けたいですよね。
子ども部屋
子ども部屋には学習机を置くでしょう。デスクライトが付属するタイプだとコンセントが必要になります。机の配置は光が差し込んでくる窓の位置を軸に決めたほうが良いでしょう。コンセントの位置によって、勉強環境の良し悪しに影響すると言っても過言ではありません。
キッチン
キッチンは家の中でも特に家電が密集するところ。炊飯器や電子レンジ、オーブントースターなど高出力の家電が多く、配線の具合によっては高すぎる消費電力によってブレーカーが落ちてしまうことも…。
ミキサーやコーヒーメーカーなどの調理家電を配置する場所が制限され、せっかくの広いキッチンが活用できないという不満が生まれてしまいます。対処として延長コードを用いることもできますが、足にコードが引っかかることを考えるとおすすめできません。配置場所が固定になる家電を先に配置して、そのほかの家電の配置ポイントを確保しましょう。
掃除機を使うときを想像すると分かりやすい
家具や家電の配置を決め、邪魔にならないコンセントの配置が決まったら、残りのコンセントの場所も決めていきましょう。使いたいと思ったときにコンセントの位置に不満が生じないように、満遍なく配置するのがベストです。
このとき、掃除機をかけることを想像するのがおすすめ。家の隅々まで掃除して、掃除機のコンセントをここにさせたら便利だなということを考えながら配置していくと、自然と最適な配置ができ上がるでしょう。
インターネットの接続を軸に考えてみる
今では自宅内でインターネット環境を構築しているのが当たり前というほど、暮らしのなか馴染んできました。インターネットを接続するのがパソコンだけではなく、テレビや日常家電にまで浸透しています。そのため「各部屋に有線LANを配置したい」といった考えや、「無線のアクセスポイントを家の中心部分に置きたい」という考えが出てくるでしょう。今やインターネットは日常に馴染んでいるものなので、切っても切り離せない関係だと言えます。
テレビをはじめ生活の娯楽の中心になる家電やアイテムを配置する所を軸にすると、暮らしやすい空間を作り上げることができますよ。
自宅外の環境もチェックしておく
自宅内だけでなく屋外でもコンセントの配置が気になる方もいるでしょう。給湯器やライトアップ用のコンセント以外にも、駐車場の近く配置することで洗浄機や工具の充電といったように、使い勝手の良さを感じられますよ。
コンセントの高さにも着目してみる
室内のコンセントは足元から25cm程度の高さに位置しています。しかし、机を置く書斎や子ども部屋はデスクライト電源が取りやすいように、80cm前後の場所に配置するのがベストでしょう。利用する部屋ごとにコンセントの高さに基準を持っていると、住み分けしやすいですね。
コンセントの形も選択する
コンセントは2口が一般的ですが、キッチン周りやTV、パソコンといった機器を設置する所には4口のコンセントを配置するなど、コンセントの口数を増やすことも検討してみましょう。
特に、定位置になりやすい家電をタコ足配線で接続していると、経年によって溜まったほこりによって火災の原因になることもあります。なるべくなら、タコ足配線に頼らない注文住宅に仕上げていきたいですね。
コンセントの配置だけでも生活が便利になる
こちらではコンセントの配線についてのポイントをお伝えしました。コンセントの配置だけでもマイホームの住み心地は大きく変わることがイメージできたのではないでしょうか。
注文住宅において配線図面は設計士が作るのが一般的です。それをもとに建築が行われるので、その際に生活イメージを交えた希望をお伝えしましょう。マイホームができてから後悔することのないよう、コンセントの配線で失敗しやすい箇所をピックアップしておくだけでも、不安要素は取り除けます。
だれもが満足のいく家を建てられることに、少しでも力になってくれると嬉しいです。ぜひ参考にしてみてください。